服部完治先生最終投影(報告)

3月31日(土)名古屋市科学館のプラネタリウム最終投影は、同日付で引退される服部完治先生の最終投影でした。

「古代人の宇宙」と題されたテーマで、完治先生が得意とされる宇宙と古代の神話にまつわるお話でした。お話の最後は、ホーキング博士の虚数時間と「あの世」について服部先生流の解釈で締めくくられました。(詳細は<最終投影の概要>を参照)

最終投影の後には、多くの方から花束などをプレゼントされ、また、はれークラブや他の天文関係者と共に記念撮影などが行われました。

最終投影の後で

服部先生は、はれークラブ創設時から顧問をされており、はれークラブとしても大変お世話になってきました。この場を借りて御礼申し上げます。長い間ありがとうございました。

---------<最終投影の概要>ーーーーーーーーーーー

3月の夜空に見られるふたご座ですが、ポルックスとカストルという双子のギリシャ神話に由来します。ポルックスは神の子であるため不死ですが、カストルは人間の子であるため、戦いで死んでしまいます。それを嘆いたポルックスは、死んだカストルと天空で一緒に過ごすことになりました。また、この2人は卵から生まれたことになっていますが、宇宙が卵から始まるという神話(宇宙卵生説)もあります。

古代中国の神話に盤古と呼ばれる神がいます。宇宙は最初は卵のような塊でその中に盤古がいました。盤古が成長すると卵は窮屈になり、盤古はこれを押し上げて2つに割りました。すると上側は天に下側は大地になったということです。盤古は1万八千年生き、その死後に死体の目は太陽と月に、息は風に、血は川に、毛は植物になったということです。天地創世に関する類似の神話は北欧など(エッダ神話)にもあります。

現代宇宙論では、宇宙の始まり(特異点)をどのように考えるかが問題になっています。特異点問題を解決する仮説の一つとして、最近亡くなったホーキング博士が考えた虚数時間という概念があるそうです。

宇宙の始まりより前の時間は、現在の宇宙から知ることができない虚数の時間、いわば「あの世」です。人にとっての死後の世界も、知ることができないという意味で「あの世」です。決して知ることができない「あの世」について、人間は昔から想像を巡らせてきました。宇宙の暗闇の部分を見ることは、宇宙創世のその前の「あの世」を見ることにつながっているのかも知れません。

 

「服部完治先生最終投影(報告)」への1件のフィードバック

  1. 「あの世」と「この世」については、完治先生に講話をいただいた、「星とワインと音楽と」での七夕についてもそうですね。牽牛が「この世」にいて、織女は「あの世」の人。
    あの世とこの世、地と天、洋の東西を問わず、生きている世界と死後の世界と宇宙を結びつけて考えるのですね。

    これから、こうした星にまつわる文化系のお話を聞くことができなるのでは?と少々不安に思っています。
    投影ででてきた玉子から生まれる盤古、あのイラストは完治先生自身が描かれたものだそうです。

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