(報告)名古屋大学星の会 総会・講演会

6月16日 名古屋大学星の会の講演会に行ってきましたので、概要を報告します。(2週間前のメモはあるのですが、記憶の一部はあいまいです。他に出席された方でお気づきの点がありましたら、コメント欄に記入して下さい。)

名古屋大学星の会 総会・講演会
日時 平成30年6月16日(土)13:30~17:00
場所 名古屋大学理学南館 坂田・平田ホール

坂田・平田ホールは300名程度が入れるホールですが、座席にはかなり余裕がありました。参加者は100名程度ではないかと思います。

(講演会)
1 林 正彦 先生(国立天文台教授)

林先生は電波・赤外線天文学がご専門ですが、すばる望遠鏡の建設・運用にも携わられた方です。

すばる望遠鏡で撮られた数多くの美しい写真をまじえて、銀河の進化や系外惑星の観測など、様々な話題をわかりやすく説明していただきました。また、すばるについては、補償光学の原理と劇的な効果についても前後の写真で解説していただきました。

印象に残った話を3つ紹介させていただきます。

(1)地球外生命について
古細菌の研究から生物は過酷な環境でも生きられることがわかってきた。液体の水とエネルギー源があれば、生物が生まれる可能性は高いと多くの学者が考えている。

(2)ダークマター存在の証拠
・銀河の回転速度が位置によらずほぼ一定であることから、星以外に外に質量があることがわかる。
・宇宙の大規模構造を作るためには、普通の物質の5倍の質量が必要

(3)ダークエネルギーとは何か
・加速膨張のためには、ダークエネルギーが必要。
・宇宙を平坦にするために必要なエネルギーのうち、70%はダークエネルギー。

2 福井 康雄 先生(名古屋大学特任教授)

名古屋大学の電波望遠鏡「なんてん」を南米チリに移設されるなど、電波望遠鏡による観測と星形成の理論がご専門です。
(2ヶ月に1回程度、福井教室で無料講座を聴講することができます。)

マゼラン雲や銀河系内のガス雲を観測すると、星形成が盛んに行われている領域がある。電波望遠鏡でこれらのガス雲の速度を詳細に観測すると、2つの速度成分が認められることから、2つのガス雲が衝突していることがわかる。

ガス雲の衝突により、衝突面では水素ガスの密度が大きく上昇し、衝突面には複数の巨大星が形成される。星形成には様々な理論があるが、複数の巨大星の形成を説明できるのはガス雲の衝突だけであると考えている。

講演会の後は、聴講者から活発に質問が出されました。一つだけ紹介します。

・ハワイに計画されているTMT(Thirty Meter Telescope)の立地の見通しについて
・マウナケア山の山頂は、ハワイ島の原住民の聖地であることから、地権者を中心に反対運動が起き、裁判となったため、建設は一時中断した。その後、様々な交渉を経て、現在は建設が再開されています。(詳しくはこちら

(懇親会)
講演会の後は、福井先生を交えて、立食の懇親会が開催されました。「名古屋大学星の会」ですが、はれー倶楽部のメンバーも私を含め、数名参加していました。

最先端で活躍される専門家の方々のお話を聞くことができる貴重な機会です。「星の会」のメンバーでなくても、予約なし・無料(懇親会は有料)で参加できるので、興味のある方は、次回からでも参加されてはいかがでしょうか。

リュウグウ立体視用画像が公開

天文ニュースの紹介です。

イギリスのロックバンド「クイーン」のギタリストで、天文学者でもあるブライアン・メイ氏によるリュウグウの立体視用に加工された画像がTwitterにて公開されました。

詳しくはこちら

(Wikipediaより)
ブライアン・メイ氏は、大学院では宇宙工学を研究しており、クイーンの活動が軌道に乗るまでは中学校の講師として教鞭を執っていた。その後、音楽活動のために研究を中断していたが、35年後の2007年の夏から天体物理学の研究を再開し、論文を完成させ、博士号を授与されている

(行事報告)春の定例会(6/17)

6月17日(日)の春例会について報告します。
37名の方にご参加いただきありがとうございました。

ミニ講座の後で、講師の中島先生、今年から天文係に入られた高羽先生を囲んで、集合写真を撮りました。

 

1 プラネタリウム

プラネタリウムは15:20からの一般投影で中島学芸員による「七夕物語」でした。

(概要)
6月は春の星座と夏の星座が交代する時期に当たります。

春の星座は、日が沈んですぐに春の大曲線から見つけることができます。北斗七星のひしゃくのカーブを伸ばしていくと、1等星のうしかい座のアークトゥルス、おとめ座のスピカを見つけることができます。

少し夜が更けてくると、東の空に織姫(ベガ)と彦星(アルタイル)に白鳥座のデネブを加えた夏の大三角が見えてきます。

織姫と彦星は天の川を隔てて、川の両側に位置しています。新暦(太陽暦)では7月7日は梅雨の期間中のため、雨が多く、七夕の伝説に従うと、織姫と彦星はなかなか会えないことになります。本来の七夕である旧暦(太陰暦)の7月7日は、新暦の8月頃になるため、晴れることが多いそうです。

天の川の正体は銀河系の星を横から見たもので、ベガとアルタイルは近くの星ですが、実際の距離は15光年離れています。空では近くに見える夏の大三角ですが、実際の位置(地球からの距離)は、ベガ(25光年)、アルタイル(17光年)、デネブ(1400光年)とまちまちです。

2 ミニ講座

プラネタリウムで解説をしていただいた学芸員による「星座早見盤」のミニ講座です。

といっても、はれー倶楽部の会員が対象なので、初心者向けの使い方を簡単に解説した後は、少し深い話を教えていただきました。

星座は1時間に15°、1ヶ月では30°、西の方へ移動します。そのため、1ヶ月後の星空と2時間後の星空は同じになります。

ちなみに、地球は太陽の周りを365日で回りながら、366回転しています。そのため、1日は1回転+約1°です。地球の1回転は約23時間56分になります。

ミニ講座の様子

星座早見盤の透明な窓の周りに半透明の部分があります。これは地平線の下の部分ですが、緯度・経度が若干違う場所で見た場合には、これらの星が見えることがあるため、このように表示しています。

また、名古屋市科学館のオリジナル星座早見盤は、科学館の緯度・経度に合わせて作られています。

世界各地で、緯度・経度が異なるので、外国を旅行した時にはその土地の星座早見盤を買うのも一興です。

3 懇親会

ミニ講座の後は場所を移動して、伏見の「華綺久」で懇親会を行いました。

会の最初に、お元気になられた岡田さんからごあいさつをいただきました。12月に退院されたとは伺っていましたが、お元気そうで何よりです。

各自ドリンクを注文して乾杯です。

各自ドリンクを注文して乾杯

料理は、海鮮丼と赤だしに茶碗蒸しのお値打ち感のあるものでした。アルコールも入り、各テーブルで懇親を深めました。

お値打ち感のある料理

ちなみに私(石川)の周りでは、ミニ講座の続きで、「北極や南極なら星座早見盤はどうなる?」とか「赤道直下の星座早見盤は?」とかで盛り上がっていました。

次回の秋例会も、多数の方の参加をお待ちしています。

報告 写真展「星を追い続けて」

会員投稿へ入れましたが、スルーされている感もなきにしもあらずですが、、、会期終了まであと3日(27日まで)。     6月24日は日曜日なので、今年から会員になられたS永さんと東亜天文学会の仲間と一緒に様子を見に行ってきました。

日曜日ということもあり、大勢の方々が来て下さっていました。

中日新聞東三河版に掲載されました。

6月5日の火星

引き続きカナメちゃんからの投稿です。

2018年6月5日03:19:17 (JST)の火星です。
この時の火星は、眼視ではあまり模様は見えていませんでした。しかし、画像処理をした画像ではいろいろな模様が見えます。ステラナビゲータの画像を下に貼り付けましたので、参考にしてください。

火星のデーター
光度 -1.3等 視直径 15.9” 輝面比 0.92
赤経 20h38m17.3s 赤緯 -21°42’07”(視位置)
黄経 306°21’14” 黄緯 -03°07’10”(視位置)
地心距離 0.58773 au
中央経度 98°
中央緯度 -15°
惑心太陽黄経 187.6°

画像データ
撮影日時:2018年6月5日カラー画像 03:19:17 ~03:19:52(JST),35s間撮影
モノクロ画像 03:29:00~ 03:29:35(JST),35s間撮影
撮影場所:南知多町内海自宅前広場
望遠鏡:Celestron HdgeHD 11inch Schmidt-Cassegrain Telescope
架台:Sky-Watcher EQ8 SynScan Go-To Mounts
カメラ:Celestron SKYRIS 236C and 236M
拡大レンズ:Barrow lens ×3
処理工程:AutoStakkert ! 2.6.8でカラーとモノクロのそれぞれ1500flameをStack処理
RegiStax6でWavelet処理
ステライメージ8でLRGB合成、アンシャープマスク処理、明るさ/コントラスト調整、ファイル変換

6月4日の木星

会員のH.K.(カナメちゃん)からの投稿です。

2018年6月4日21:59:10 (JST)の木星です。
木星のガリレオ衛星のガニメデとその影が写っています。
また、大赤斑も写っています。この時は、非常に大気が安定していてシーングが最高でした。

木星のデーター
光度 -2.4等 視直径 43.8” 輝面比 1.00
赤経 14h52m32.3s 赤緯 -15°14’54”(視位置)
黄経 225°14’01” 黄緯 +01°012’24”(視位置)
地心距離 4.49168 au
太陽離隔 151.337°E
中央経度 183°(Ⅰ) 297°(Ⅱ)
中央緯度 -3°

画像データ
撮影日時:2018年6月4日
カラー画像 21:59:10 ~21:59:45(JST),35s間撮影
モノクロ画像 22:09:43~23:00:20(JST),35s間撮影
撮影場所:南知多町内海自宅前広場
望遠鏡:Celestron HdgeHD 11inch Schmidt-Cassegrain Telescope
架台:Sky-Watcher EQ8 SynScan Go-To Mounts
カメラ:Celestron SKYRIS 236C and 236M
拡大レンズ:Barrow lens ×2
処理工程:AutoStakkert ! 2.6.8でカラーとモノクロのそれぞれ1500flameをStack処理
RegiStax6でWavelet処理
ステライメージ8でLRGB合成、アンシャープマスク処理、明るさ/コントラスト調整、ファイル変換

Web会報6月号(6/1公開 #32)

1 公式行事ほか(天文クラブ+はれー倶楽部)

(1)はれークラブ春の定例会

日時:平成30年6月17日(日)午後14時30分までに集合(厳守)
場所:名古屋市科学館 プラネテーマ「七夕物語」
プラネ鑑賞後ミニ講演会、終了後懇親会を予定。懇親会場は伏見にあります「華綺久」で17時30分頃から開始します。小林の名前で予約してあります。会費は@1,300円+飲み物代(各自)です。出欠報告がまだの方、6/4までにご連絡下さい。

(2)行事報告 蛍と星の鑑賞会

2 天文情報

夕空に金星(-4等)、宵空に木星(-2等)、深夜から未明には土星(0等)や火星(-1~-2等)と、惑星観測の好機になります。
その他の情報は「6月のほしぞら情報(国立天文台)」「今月の星空(アストロアーツ)」で

3 講演会・イベント等

(1)木星を観よう
日 時:6月23日(土)20時~21時
場 所:南知多グリーンバレイ
予備日:6月30日(土)詳しくはこちらから

(2)池ヶ平天文観測会
6月9(土)、16日(土)
日時など詳しくはこちらから河合さんにご確認下さい。

(3)第24回 名古屋大学星の会 総会・講演会
日時 平成30年6月16日(土)13:30~17:00
場所 名古屋大学理学南館 坂田・平田ホール
講師 福井 康雄(名古屋大学特任教授)
懇親会 17:00から
(講演会詳細はこちらからご確認下さい)

(4)その他の3件のイベント情報こちらから

4 新着記事、その他

蛍と星の鑑賞会はれーブログ(5/29更新)もご一読下さい。

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次回行事、前回行事へのリンクははれー倶楽部トップページから。

月間予定はカレンダーで。

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編集後記

今回は、ちょっと個人的な音楽の趣味と宇宙がつながった話です。

最近、私がハマっているものに、radikoのタイムフリーがあります。これは、過去1週間以内に放送された番組がスマホやパソコンで無料で聴けるというもの。

特に、beatleboxというビートルズ関連楽曲の30分番組を聴くのが最近の日課になっています。これを風呂で聴くために、防水のbluetooth スピーカー をAamzonで買いました。

さて、Beatlesで宇宙に関連した題名の曲と言えばAcross the Universeがありますが、「Beatles」と 「宇宙」をキーワードに検索してみると、思いがけない記事を見つけました。

NASA設立50周年
「Across the Universe」を宇宙へ発信(2008年2月2日)

ついでに「宇宙」と「音楽」で検索したらこんなリンク集を見つけました。

宇宙を感じる名曲7選

ホルストの組曲「惑星(ジュピター)」とデビッド・ボウイの「Space Oddity」は、なんとなく予想できました。

科学館のプラネタリウムにも音楽はつきものですね。引退された服部先生の選曲は結構好きでした。

石川

 

(行事報告)蛍と星の鑑賞会(5/19・5/26)

5月19日と26日の「蛍と星の鑑賞会」について報告します。

———————————————————————–1回目

1回目の蛍と星の鑑賞会(5/19)は晴れたのですが、あいにく風が強く、気温も低い日になってしまいました。
この日は幼稚園が夜まで延長保育だったのか、8時頃にお子さんとお母さん方が広場に出てこられました。

幼稚園の園児や父兄の方と、一緒に反射望遠鏡で木星を見て、園児たちが帰った後、はれー関係者約10名は、9時頃からO.N.さんの案内で蛍を見に行きました。

幼稚園児と木星を見る

途中の道では、昨日の大雨の影響で小川のように水が流れていましたが、昨年の記憶をたよりに、大量の蛍が見れた竹やぶを目指します。
気温が低いためか、蛍もあまり飛ばず、落ち葉の下で光る蛍もいるようです。さすがに去年のような乱舞は見れませんでしたが、竹やぶの奥で、20~30匹の蛍の点滅を見ることができました。

名古屋城外堀でも、土曜日の夜は低調だったようです。この場所でのピークは翌日の5/20だったそうです。
来て!見て!名古屋城外堀ヒメボタル

———————————————————————–2回目

さて、2回目の5月26日、この日は、天文研究家の浅田さんの解説で星空と望遠鏡を見ました。

口径9cmの屈折望遠鏡で木星を見る

口径9cmと比較的小型の屈折式望遠鏡ですが、非常にシャープでよく見えました。木星は大赤斑も確認できました。他にアルコルアルビレオ、月のティコクレーターなどを解説付きで見せていただきました。

浅田先生の望遠鏡の他に、会員有志の方が12cm屈折、20cm反射、双眼鏡をセッティングしてくれたので、これらも覗きながら9時頃まで過ごしました。

O.N.さんがいなかったので、はれー関係者と家族十数名で前回の記憶を頼りに同じ場所を目指します。今回は風も無く暖かかったので、飛ぶ蛍も多く見られました。写真も撮ってみたのですが、実際に見たような感じは再現できませんね。(写真には飛ぶ蛍が2匹、止まっている蛍が2匹写っています。)

ヒメボタルの写真

竹やぶでは、昨年ほどでは無かったですが、多くの蛍が飛び1回目(5/19)より蛍の数も多かったと思います。2日とも晴れて、星も蛍も見れて何よりでした。

例年の行事ではありますが、自然を相手にしているので、年によって、いろいろと条件が変わります。それも楽しみの一つかも知れません。