令和5年度第2回例会

2023年10月29日(日)14:30~
はれー倶楽部令和5年度第2回例会の報告です。
参加者は26名でした。(①~⑫は文末の関連リンクの番号)

プラネタリウム「星空とプラネタリウム」

サイモン&ガーファンクルの名曲「スカボローフェア」が流れ、昔のプラネタリウムの背景である中日球場やTV塔から始まりました。続いて星空の解説に入ったのですが、早起きして月食を見た影響からか、寝落ちしてしまい、「星に願いを」が流れたあたりで目が覚めました。

ここから、プラネタリウムの歴史の解説になりました。(曲はツァイス社に因んで、ドイツのロックバンドNANAの99 Luftballons でした。)現在のようにドームに星を投影するプラネタリウムは、1923年10月21日、ドイツ博物館で関係者向けに試験公開されてから100年になります。試験公開された後、ツァイツ社で再調整され1925年5月7日、ドイツ博物館に常設されました。起点はどちらにも取れるので、プラネタリウム100周年の行事は2年間行われるそうです。①②

プラネタリウムの初号機(ツァイスⅠ型)は世界で2基だけ作られました。これは星空の緯度が固定されているタイプだったので、その後は緯度が変えられ、南半球の星空も投影できるタイプになりました。

ツァイス社③のプラネタリウムは、全天をサッカーボール(正20面体の12の頂点を5角形にカット)のように32の区画に分け、そのそれぞれに対応する恒星原盤と、惑星の動きを忠実に再現する機構を備えており、レンズを使用してドーム内に星を投影するもので、現在のプラネタリウム④の原型と言えるものです。

プラネタリウムでは、投影位置が地平線より下になると、シャッターにより自動的に遮られる仕組みがあるのですが、これをoffにすることもできるそうで、地平線より下に星を投影する珍しいモードの投影を見せていただきました。

光源は電球からLEDに変更され、惑星の投影は独立してデジタル制御が用いられるなど改良が続けられてきました。(名古屋市科学館の現行機はツァイスⅨ型⑤、以前の機種はツァイスⅣ型⑥です。)

<関連リンク>

①全国一斉 プラネタリウム100周年 記念イベント  スペシャルライブ配信「みんなで見上げよう!100年前の星空」(録画)
https://www.youtube.com/watch?v=PqiecWy9JBg

②日本プラネタリウム協議会(JPA)プラネタリウム100周年記念事業 ~地上の星 ドイツに生まれて1世紀~
https://100.planetarium.jp/?page_id=132

https://ja.wikipedia.org/wiki/カール・ツァイス

https://ja.wikipedia.org/wiki/プラネタリウム

⑤ツァイスⅨ型プラネタリウム(名古屋市科学館)
https://www.ncsm.city.nagoya.jp/exhibit_files/pdf/A533.pdf

⑥ツァイスIV型プラネタリウム(名古屋市科学館)
https://www.ncsm.city.nagoya.jp/exhibit_files/pdf/A532.pdf

2.ミニ講座「星の色」

今回のミニ講座は、科学館の毛利先生による「星の色」と題して、空の色や星の色にまつわるあれこれについてお話を聞かせていただきました。なお、今回はいつもの教室ではなく、実験室での講座でした。

実験室でのミニ講座の様子

太陽からの光は、赤外から紫外まで様々な波長の光が含まれますが、空が青く見えるのは青色の波長の光が大気で散乱されるためです(空の色⑦)。光が通過する大気の層が厚くなると、散乱された残りの赤い光のみが届くため、夕焼けが赤く見えます。この様子は、生命館の2階にも展示されているそうです。

また、身近なところでは、セリアで売っているグルースティック(接着用のグルーガンに使う固形のスティックで、セリアのΦ7,20Pが良い)とスマホのライトを使って実験ができます。

スマホを使った、散乱による光の色の変化(毛利先生による)

空や太陽の色も、よく観察していると様々な表情を見せます。低い高度で赤くなるのは、太陽だけではなく、月も(星も)赤っぽくなります。晴れた空の色は低いほど赤くなりますが、雲で反射する光は、通過する大気の厚さが遠い雲ほど短くなるため、遠くの雲よりも近くの雲の方が赤く(空とは上下が逆に)なります。
また、太陽が沈み切る直前には緑色の光だけが透過してくることがあり、グリーンフラッシュ⑧と呼ばれています。

星の光は、太陽と同様に様々な色を含んでおり、表面温度で星の色(色温度⑨、スペクトル⑩)は決まります。ただし、肉眼で星を見た時にどのような色に見えるかは、人の目や空の状態によって違ってきます。スペクトルで見ると、星の光には様々な色が含まれておりそのうちの最も強いものが色として感じられます。暗い星であれば色を感じ取ることは難しくなるため、2等星より暗い星は白く見えます。

実際の1等星(参考⑪⑫)プラネタリウムでは2等星より暗い星には色をつけていません。

星の表面温度で色が違うのですが、緑色の星はありません。緑色がピークのスペクトルとなる場合、赤や青も一定のレベルで含まれるため、全体としては白に見えることになります。

赤い星と青い星の分布を調べると、興味深い事実がわかります。赤い星は比較的広い範囲に分布しているのに対し、青い星は銀河面に沿って分布しています。青い星は激しい核反応のため、表面温度が高くなっています。このことは、燃料である水素の消費が早いことを意味しており、星の寿命は短くなっています。そのため青い星は、星が形成された銀河面から遠く離れた位置に移動することは少ない(移動する前に寿命が尽きる)と考えられています。

最後に毛利先生を囲み参加者全員で、記念撮影をしました。

ミニ講座のあと、毛利先生を囲んで集合写真

<関連リンク>

https://ja.wikipedia.org/wiki/空#色と明るさ

https://ja.wikipedia.org/wiki/グリーンフラッシュ

https://ja.wikipedia.org/wiki/色温度

https://ja.wikipedia.org/wiki/プランクの法則

⑪夜空で最も明るい25の恒星
https://sorae.info/astronomy/20210303-fixed-stars.html

https://www.weblio.jp/content/ヘルツシュプルング‐ラッセル図

 

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