令和6年度第2回例会

日時 令和6年11月24日(日)
はれー倶楽部第2回の例会報告です。
参加者は30名でした。

報告が遅くなったため、一部に記憶があいまいな点があり、不正確な内容が含まれる可能性があることをお詫びしておきます。
文中の丸数字は関連リンクの番号を示します。

1.特別講演会「日本列島の星・月の伝承を訪ねて」

特別講演会は、北尾浩一先生(星の伝承研究室主宰)による「日本列島の星・月の伝承を訪ねて」と題して、民俗学的な伝承聞き取り等の体験談を交えてお話いただきました。
きっと世界各地にこのような星の伝承はあると思います。しかし、世界が一つになった結果、天文学の基礎となったヨーロッパの星座が世界標準になり、他の星座や伝承は次の世代に伝えられることなく、忘れ去られる運命にあります。
北尾先生のお話は、消えゆく日本の星の文化を記録していくという意味で、大変貴重なものだったのではないかと思います。

特別講演会の様子

(1)源氏星、平家星
ベテルギウス(赤)とリゲル(白)について、西美濃地方では、平家の子孫とされる人々の間で、リゲル(白)を平家星、ベテルギウス(赤)を源氏星として伝えられている。本来の色とは逆にして、自分たちが平家として捕らえれないための知恵だそうです。

(2)星の話を聞きだすコツ
星の伝承を聞き出すには、星の話をせず、昔の話をしてもらうことだそうです。老人に昔のことを思い出しながら話してもらうとその中に星の話が出てくることがあるので、それを記録するとのことでした。

(3)三ツ星とツヅミボシ
日本の星座は、西洋の星座とは異なる星の集まりです。例えばオリオン座なら、三ツ星や小三ツ星といった比較的小規模の星の集まりが和名となっているそうです。ただし、オリオン座全体をツヅミボシとしている和名も限られた地域にはあるそうです。

(4)カノープスの和名①③
カノープスの見える地域では、いくつかの異なる和名があります。近畿地方では紀州のみかん星、紀州星、みかん星、鳴門星などとよばれていたようです。

(5)徳蔵の話(北極星)③④
徳蔵という船乗りが北極星(キタノヒトツボシ、トクゾウボシ)を発見したという話が日本の各地(静岡、三重、近畿、四国など)に伝わっているそうです。地軸のぶれにより、当時の北極星は、現在よりも少し大きく移動していたようで、一晩に瓦の三寸分動いたと伝わっています。

(6)星を歌う
日本の各地に伝わる「星の俚謡」について録音、採譜による記録を行っているそうです。スマル(すばる)と海老(愛媛県、山口県)、オリオン座三つ星、北斗七星(宮城県)、オリオン座三ツ星、北斗七星と七夕(鹿児島県奄美大島)、三ツ星~プロキオン(沖縄・奄美)など。先生の動画に沿って、みんなで俚謡を歌いました。

(7)アガリカミチブシ
アガリミチブシ(オリオン座三ツ星)とは、東(アガリ)の三ツ星のことだそうです。実際には東よりも南側から昇るので、祈りのための祭壇も卯の端の香炉よりも南側にあったそうです。その後、香炉の位置が変更されたため、卯の端の香炉と入れ替えるように南側の祭壇を使用しているとのことでした。

(8)アイヌの星⑦⑧
アイヌ文化の伝承者の葛野辰次郎(故人)の子である葛野次郎さんにプレアデス星団にまつわる伝承を聞き取り、録音したそうです。基本は畑仕事をいやがる星(娘たち)の話ですが、微妙に異なる様々な伝承があり、プラネタリウムの後も続きの講座で熱心に解説されていました。

北尾先生とプラネタリウムで記念撮影

(参考リンク)

日本の星座図鑑

②星の名前の採集方法
書評「日本の星名事典」

③カノープス、北極星
星の伝承研究室

④YouTube【天体解説】北極星は動く?トクゾウ伝承について

民衆の星のことば、歌

天文民俗調査報告(2022年)

https://ja.wikipedia.org/wiki/葛野辰次郎

アイヌ語ラジオ講座 Lesson34 農耕から逃げる星の話

星と人と暮らしの事典

星・人・暮らしの博物館

日本星名辞典(野尻 抱影)

日本の星名事典(北尾 浩一)

北尾浩一先生はfacebookもされています。興味のある方は検索してみて下さい。

2.プラネタリウム「時と天文学」

11月の宵の星空は、西の空に夏の大三角が残り、天頂付近には秋の四辺形が見え、東の空からはオリオンが昇ってきます。惑星については、西から東にかけて、金星、土星、木星と並び、金星が沈んだ後、夜が更けてくると火星が昇ってきます。いずれの惑星も1等星以上の明るさで、惑星観察の好機となっています。

時間の基準は、全て天文現象にもとづくものから生まれました。暦は月が約30日ごとに満ち欠けを繰り返してもとの状態にもどることから生まれました。しかし、月の満ち欠けにもとづく暦(太陰暦⑨)は、少しずつ季節がずれるため、閏(うるう)月が必要になります。そのため、地球が太陽の周りをまわる周期を1年とする太陽暦⑩が使われるようになりました。

1日の時間は、地球の自転にもとづくものですが、地球は公転もしているため、太陽が地球から見て同じ位置に来るまでには公転の時間も加わります。これは1年で1回転分になるので、1日は地球が1+1/365.24 回転する時間となります。地球の自転を基準として1日が決められましたが、地球の回転も微妙に変化します。
そのため、原子時計⑪をもとに時間を計測するようになり、回転の変化に合わせて閏(うるう)秒⑫で調整していました。しかし、近年はコンピュータの利用が進んで、うるう秒による不具合が懸念され、閏秒による調整は行われなくなりました。

https://ja.wikipedia.org/wiki/太陰暦

https://ja.wikipedia.org/wiki/太陽暦

https://ja.wikipedia.org/wiki/原子時計

https://ja.wikipedia.org/wiki/閏秒

ishi

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