2021年7月11日(日)14:30~
久しぶりにミニ講座付となった、はれー倶楽部例会の報告です。
参加者は29名でした。
1 プラネタリウム
一般投影は、リニューアル記念「天の川のすがた」ということで、夏の星空の説明の後、天の川の見え方を様々な角度から写し出しました。
まずは、地球から見た天の川を南半球も含めて、1周します。南半球では大小マゼラン雲も見えます。
そして、デジタルプラネタリウムならではの機能を活かし、太陽系を飛び出し、天の川を外から眺めます。その途中の過程も連続的に映し出して、実際には不可能な(光速以上の)宇宙旅行の疑似体験ができます。近くの星座が形を変えて立体的に遠ざかる映像は圧巻です。(3Dで実際の位置を再現しています)
銀河系を回転させて眺めると、非常に薄い円盤状であることがよくわかります。
2 ミニ講座
久しぶりのミニ講座ですが、会場の制限から5階の展示室内でのミニ講座となりました。野田先生からプラネタリウムの3Dデータの元データを提供している位置天文衛星について、解説していただきました。

20世紀は多波長天文学が隆盛となった時代で、位置天文学は古い学問と考えられていました。
しかし、1989年に打ち上げられたヒッパルコスとその後継であるガイアにより、高精度に多くの星の位置情報が得られ、位置天文学の新しい領域が開拓されました。
まず、ヒッパルコス衛星ですが、年周視差により、3000光年までの約12万個の星の距離を測定しました。
後継機のガイア衛星は、ヒッパルコス衛星と比較して圧倒的な精度とデータ量を誇り、10億個以上の星(天の川銀河の約1%)の位置(距離)と明るさ固有運動を高精度に測定しています。
(詳細は:Wikipedia ヒッパルコス衛星、ガイア計画)
ガイア衛星は、2013年12月に打ち上げられ、重力が安定的なL2ラグランジュ点に位置し、地球と一緒に太陽を周回しています。反射望遠鏡の焦点距離は35mもあります。また、2枚の反射鏡を用いて、常に2方向の観測を行っています。
ガイアの焦点面ではスライドの説明にあったように、星の位置情報の他、スペクトルの分析、視線速度の測定等が行われています。
そのデータを活用することで、4万個の星の160万年後の位置を予想したり、太陽系の新たな小惑星を発見したり、ヒアデス星団の変形を予想したりすることができます。
また、銀河系についても、平面と考えられていた円盤にわずかなねじれ(曲がり)があることや、天の川銀河といて座矮小銀河との衝突の痕跡を発見することができました。
多量の星の位置データを測定して分析することは、ビッグデータの分析であり、位置天文学は、21世紀のビッグデータのサイエンスとして蘇ったと言えるかもしれません。
ミニ講演会の後は、建物の外で記念撮影を行いました。マスク着用で、コロナ下での例会の雰囲気を感じさせる1枚になりました。

久しぶりにはれー俱楽部らしい活動ができたのではないかと思います。ミニ講座をしていただいた野田先生、一連の準備・調整をしていただいたKoMさんに感謝です。
Ishi